生真面目な気質が多い日本人は「如何にして精度の高い機械式時計をつくるか?」という事に重きを置き、現時点でその最善の回答がセイコー、スプリングドライブである事に異論を唱える人は世界中を見渡してもおそらく存在しないでしょうし、これを超えるロジックでの「精度の高い機械式時計作り」というものが他のメーカーで実現する事は、今後しばらくはなさそうに思われます。
しかし、ゴールが別のところにある場合はまた別の話。
●ラグジュアリーとしての機械式時計
●宇宙観の表現としての機械式時計
●叡智の歴史の結晶としての機械式時計
こうした選択肢をユーザーが、あるいは時計メーカーが選択した場合、「精度はさほど重要な要素ではない。もちろん高いに越した事はないが。」という結論が、一つの主張として浮かび上がります。
その派生が「そもそもだいたいの時間しかわからないワンハンドモデル※」であったり、「おもちゃとしての機械式時計であるジャックポッド・トゥールビヨン※」であったりすることは、わりと周知の事実かと。
さて問題は『その先』ですが。。(今回長文です)
Romain Jerome社(ローマン・ジェロームかな?)といっても、時計雑誌ではまだ記事がないのでほとんどの方は聞いたことがないと思われマスが、「タイタニック号の残骸で時計をつくるメーカー」といえば2007年のバーゼルで話題になってましたから、何となく覚えてるって方もいるんじゃないかな、と。
ココの2008年バーゼルモデル、『大問題作』デス。。
何が問題かって、
◎秒針も分針も時針もない!
◎ディスクによって時間を表示するわけでもない!
「...じゃあ、時間なんてわかんないじゃん。」と思ったアナタ!!
「そのとおり!この時計では時間はわかりません!!!」
ムーブメントを提供しているのは、かのBNBコンセプト。当然数千万円のコンプリカシオンです!
日中は上部のお日様キャリッジがぐるぐる!夜間は下部のお月様キャリッジがぐるぐる!
もうおわかりですね?
「日中か?それとも夜間か?」それしかわかんないのがコレ!
それしかわかんなくていいじゃん。
そう思えるメーカーも、それに大金を投じれるユーザーも、共に世間の枠組みから大きく離れている必要がある、という。。
もはや、腕時計というより「それを超えたなにか」って言ったほうが正確であるように思えマス。

